<< あの虹に、ティー・ショット:喜多嶋隆:光文社文庫 | メイン | 時が滲む朝:楊逸:文芸春秋 >>
四つの嘘:大石静:幻冬舎文庫
結構考えさせられる作品である。4人の女性の高校生から40代までを、時間を前後行き来しながら展開して物語は進行する。人が生まれながらに持っている性質と成長しながら周りの人間関係・経験の中で身につけて人格がある形に形成・収斂されてゆく様が見事に描かれている。人間をパターン化して描かず、1人の人格の中の幼稚さ、大人っぽさ、意地悪さ、優しさ、賢さ、愚かさ等相反する感情、性質が同居しているさまを違和感なく読ませる。元来女性作家の作品は傾向的に細部の記述にこだわるあまり読み進めるのがしんどくなったりする傾向があるのであまり手に取る方では無いが、本書はそのような傾向もなくすんなり物語りの中に入ってゆけた。TVドラマ化されたようであるが見ていない。映像がするのは結構大変な作品かもしれない。
投稿者 芋焼酎 : 2008年7月19日 14:17
